木牛流馬は動かない

テクノロジーや気付きによる日常生活のアップデートに焦点をあて、個人と世界が変わる瞬間に何が起きるのかを見極めるブログ。テーマは人類史、芸術文化、便利ツール、育児記録、書評など。

木牛流馬は動かない

書評『お金の真理』

この本について 『お金の真理』 与沢翼 お金の真理作者:与沢翼宝島社Amazon きっかけ Twitterで著者をフォローしていますが、知られている悪名のわりに良い内容のツイートが多いと気づきました。 彼の思考を知りたいと思い、読んでみました。 感じたこと ハ…

『木牛流馬は動かない』へようこそ

本ブログ『木牛流馬が動かない』の説明エントリです。 このブログについて 一介の本好き「あおぎり」が、読み散らかした本の感想を書きます。 音楽や歴史に興味があり、特に人間の感情や欲求が歴史に与えた影響、といった観点から考察していきます。 とはい…

読書記録2020

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお付き合いくださいませ。 まず今回は、昨年の読書記録です。 ただ列挙してもアレなので、軽めのランキング形式+一言コメントでいきます。 マンガ編 第10位 図書館の大魔術師 4 / 森泉 第9位 そのおこだわり…

書評『「いき」の構造』

積読を1冊消化しました。 「いき」についての本です。 江戸っ子の生き様でよく言われる、アレです。 「いき」とは何か? Location: 282 我々が問題を見ている地平にあっては、「いき」と「 粋」とを同一の意味内容を有するものと考えても差支ない 私は昔か…

書評『ニュータイプの時代』

「現代」を的確に映し出した名著です。 以前からタイトルは知っていましたが、ちょうどいいタイミングで友人からオススメされたので、読みました。 少しでも気になっている人は、遅くても今年中に読むことをオススメします。 この本について ニュータイプの…

映画評『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

ご無沙汰しております。 個人の別プロジェクトが忙しく、完全に放置しています。 いや、本は読んでいるし、Scrapboxにちょこちょこメモ書きしているんですよ。 https://scrapbox.io/simplegifts-books そんな言い訳はさておき。 今回は話題の映画『劇場版ヴ…

解説のない美術展に行った話(『左脳と右脳でたのしむ日本の美』感想)

以前、解説のない美術館に行きたいと書いたことがあります euphoniumize-45th.hatenablog.com 内容はタイトル通り、美術館で余計な情報を入れずに(解説を読まずに)絵だけ見たいと思ったことがきっかけで、そういう美術館ないかなぁ、と妄想してみた記事と…

書評『酔歩する男』

Twitterで見かけて、興味をもって読んでみたホラー小説。 載っている作品は2つ。 玩具修理者 浮遊する男 玩具修理者 書名でもある『玩具修理者』は、面白かったし、ラストの衝撃もなかなかのものでしたが、個人的にはあまり好みではありませんでした。 一部…

書評『縄文人の思い。』

ご存知、ほぼ日刊イトイ新聞で連載されていた、縄文文化研究に対するインタビュー記事。 これがなかなか刺さりましたので、感想を書いておきます。 本ではないので、正確には「書評」ではありませんね。 正しくは何て呼ぶんでしょうか? 『縄文人の思い。』…

書評『虚構推理』

新刊が発売されてちょうどいいタイミングなので書きます。 虚構とはなにか 『サピエンス全史』では、認知革命を経たホモ・サピエンスが「虚構」を手に入れ、その虚構でもって世界を(サピエンスの都合のいいように)塗り替えてきた歴史が記されました。 ここで…

書評『少年の改良』

少年の改良 (Kindle Single)作者: 町田康出版社/メーカー: Amazon Publishing発売日: 2018/09/04メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る いきなりですが、『徒然草』の一節を紹介します。 第172段 若き時は、血気内に余り、心、物に動きて、情欲おほ…

アニメ評『色づく世界の明日から』

少し前のアニメーションですが、ようやく録画を見終わったので、感想を書きます。 ストーリー 物語の始まりは数十年後。 日常の中に小さな魔法が残るちょっと不思議な世界。 主人公の月白瞳美は17歳。魔法使い一族の末裔。 幼い頃に色覚を失い、感情の乏しい…

読書記録 2019冬

しばらくぶりです。 プライベートが忙しく、ブログの時間が一切取れなかったので、先月は諦めました。 今月から再開します。 思考の整理学 | 外山滋比古 辺境の老騎士 バルド・ローエン 普通の会社員がツイッターフォロワー10,000に到達するまでに行った全記…

Civ4五大国決戦マルチ実況・木牛流馬視点 (5) 文化揺籃の時代

長らく空いてしまいましたが、Civilizationマルチプレイマルチ実況の第5回です。 前回はこちら。 euphoniumize-45th.hatenablog.com 例によって、ブログ「希望は天上にあり」さんとのコラボ企画です。リンクはのちほど。 馬、復活 出られない 通貨危機? 地…

書評『図解表現使いこなしブック』

手書きで考え、伝える 図解表現使いこなしブック 原田泰 手描きで考え、伝える 図解表現使いこなしブック作者:原田 泰日本能率協会マネジメントセンターAmazon きっかけ 近所の図書館でたまたま目についたので借りたのですが、なかなか良い本でした。 『ビジ…

マンガで伝記を読もう / 書評・文春デジタル漫画館

子供の頃、公文式に通っていました。 狭い教室と、奥にさらに狭い休憩室があり、そこの本棚には伝記モノのマンガが大量に並んでいました。 教室に行ってその日の課題を終えたら、すぐさま休憩室に移動し、伝記マンガを読み漁るのが楽しみな時間でした。 だか…

書評『お金原論』

お金を使う人は、ご一読を。 『お金原論』 泉正人 お金原論作者: 泉正人出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/07/22メディア: 単行本この商品を含むブログを見る Kindle Unlimited ★★★★★ 『お金原論』 書評 第1章 お金は信用を見える化したもの 第…

書評『辺境の老騎士 バルド・ローエン』

とにかくシブいです。 あらすじ 「なろう系」の新感覚グルメ・エピック・ファンタジーを漫画化!! 旅の共は馬と剣と、美味い飯。そして姫への想いだけ。 金も名誉も捨てて、老騎士バルドは死にゆくための旅に出た。 ひとりぼっちで美味しいご飯に舌鼓を打ち、…

2018年の世界情勢をPlantUMLで図解してみた

新しい概念やよく知らない情報をまとめるときには、図解することが理解の助けとなるケースが多いです。 私自身、これまでも個人的に時々、図にまとめていたりしていたのですが、『ビジネスモデル図鑑』に触発されて、一部公開してみることにします。 図解の…

2018年でできたこと

あけおめでございます。2019年も早1週間過ぎてしまいました。 今年も一応ブログ続ける気持ちだけはありますので、よろしくお願いします。 今回は、昨年に引き続き、前年1年間でできたことを振り返ります。 できなかったことなんて無視するに限ります。 育休…

読書記録 2018 秋

[KU] うめあわせ 短編集 / うめ 大聖堂へ歩むエルザのために / 逢嶋とんび [カクヨム] 2042年の日常 / 至乙矢 [カクヨム] シケリア・レポート / 至乙矢 Hello,Hello and Hello / 葉月 文 [KU] ヲタクに恋は難しい (1) / ふじた 聯合艦隊司令長官 山本五十六 …

書評『ビジネスモデル2.0図鑑』

ビジネスモデル2.0図鑑 チャーリー / 近藤哲朗 ビジネスモデル2.0図鑑作者:近藤 哲朗KADOKAWAAmazon ビジネスモデル2.0図鑑 #全文公開チャレンジ|チャーリー|note 目次 はじめに 序章「ビジネスモデル2.0」とはなにか? 図解の説明書 第1章 モノ 新たな…

1年間アイドルヲタクをやってみた

もうタイトルだけで「ヲタクなめんな」と本業の方々から怒られそうな感じですが、やってみたのでまとめておきます。 きっかけ 2年ほど前にひょんなことから知り合った友人がいます。 話してみると音楽やらマンガやらで趣味が合うことがわかり、すっかり意気…

書評『仕事は楽しいかね?』

仕事は楽しいかね? ディル・ドーテン ★★★★☆ はじめに 実用書というかオシゴト系書籍の中で超有名な小説。 そのうち読みたいと思っていたら、Kindle Unlimitedで発見しました。 ちょっといろいろなことにモチベダウン中のときだったので、自分で本を探すより…

Civ4五大国決戦マルチ実況・木牛流馬視点(4)「弦」建国

Civilizationマルチプレイのマルチ実況、第4回。 今回は、A.D.260年〜でした。 前回はこちら. euphoniumize-45th.hatenablog.com (2018/11/18追記 一部訂正しました) 寧夏事件のその後 前回モメた亥海衛(寧夏の隣の都市)は、協議結果にもとづき、馬の民に…

1900年パリ万博を振り返る

きっかけ ちょこちょこ興味あることを調べていると、1900年パリ万博に行き当たることが、何度かありまして。 まぁどんなもんかとちょっと調べてみたわけです。 時代背景 1900年とはどんな時代でしょうか? 日本では明治33年、中国は清朝。 ま、こんなときはW…

通勤カバンをすごく小さくした話 / 書評『LIFEPACKING 2.1』

A5サイズのカバン1つにまとめました。 きっかけ まぁ断捨離ですわ 通勤に片道1時間。ほとんど読書に当てているので、定期券とKindleの他に必要なものは特にない。職場でも、パッと見る限りマジメに仕事している風を装っているので、何が必要というわけでも…

書評『目標の研究』

「目標」の研究 倉下忠憲 「目標」の研究作者: 倉下忠憲出版社/メーカー: R-style発売日: 2016/12/11メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る ★★★☆☆ きっかけ・期待 『ライフハック大全』を読んだら、Amazonからオススメされました。 euphoniumize-45t…

日本の歴史教育に一言物申す

別に日教組とかネトウヨがどうのこうのとかの話ではなく。 先日、時間の流れの話を書きましたが、もう一つ別の観点から書きたいことがあります。 euphoniumize-45th.hatenablog.com レキシは誰が作る? 私は常々、ある年齢(高校生あたり)以上においては歴史…

読書記録 2018夏

前回書き漏らした(書いたけどメモが行方不明になっていた)読書が結構あったので、補足的に。 林檎の木の下で / うめ ★★★☆☆ アップル創業期のスティーブ・ジョブズの伝記漫画の外伝。 当時のIT業界の危うさと、それを日本に「輸入」しようとしたビジネスマ…