木牛流馬は動かない

テクノロジーや気付きによる日常生活のアップデートに焦点をあて、個人と世界が変わる瞬間に何が起きるのかを見極めるブログ。テーマは人類史、芸術文化、便利ツール、育児記録、書評など。

木牛流馬は動かない

書評『お金の真理』

この本について

『お金の真理』

与沢翼

きっかけ

Twitterで著者をフォローしていますが、知られている悪名のわりに良い内容のツイートが多いと気づきました。 彼の思考を知りたいと思い、読んでみました。

感じたこと

ハイライト | 位置: 447 自分を今すぐ評価してほしい、自分は評価されていると知ってほしいと思うのは、私の成長はここである程度限界です、と自らが言っているようなものだと思っています。将来さらに自分が成長すると思っている人ならば今は不完全であり評価をまだしてほしくないと思うはずだからです。つまりそこにあるのは慢心と驕り。さらに言えば、自分は褒められているということを周囲にしきりに伝えることほど「うざったい」行為はないものなのです。

評価がほしい、「いいね」がほしいことは皆同じですね。

お金の話をするとどうしても欲望や欲求が絡みます。 本書では、その感情を肯定しながらも、短期的にそれを満たすことを否定します。

節制を心がける、というのがポイントになりますが、それだけではお金が増えません。 長い時間をかけてでも資産形成をするべきというメッセージを伝えるため、その時間に耐えられるようなモチベーションの持ち方を伝授しています。

他の著者の、お金に関する本とも一致する言葉が多く、これが本質なのだろうと思える内容でした。

ハイライト | 位置: 1,955  つまり、なんでもかんでも始めればよいという話ではありません。始めるのであれば勝たねば何の意味もないのです。

勝てる戦をする。負けない戦をする。

ところで、このブログは開設当初、興味のみで何の勝算もなく始めたので、多大なブランクを空けてしまいました。 今回は目的を見直して、自身にとっての意味付けができました。多少は続いてほしい。

ハイライト | 位置: 2,587 いくら自分がよいと思っても市場がよいと思わなければ絵に描いた餅なのです。

これは個人的には刺さる言葉でした。「市場」。

ハイライト | 位置: 2,588 直感は意思決定が早い反面、外れることも多いです。ただここでは外れること自体はあまり大きな問題ではなく、外れることを前提としているからこそ少額でテストをしているということです。  とくにそれが自分の得意ではない領域、カバーしていない領域、成功体験のない領域なら、判断を誤ることが十分考えられます。  直感が正解とはかぎらないからこそ、すぐに小さくテストをすることがものすごく重要になるのです。 (中略) このように直感をベースに超高速度の行動で成功と失敗を積み上げていくと、直感力が鍛えられ、ある時点からロジックによる判断を超えてくるようになります。

個人的には、直感で進み、理屈で検証するのがよいかと思っています。 ただし、直感力を上げるには数をこなすことが必要です。

ハイライト | 位置: 2,625  楽しむということができるようにならなければ、成功はまず無理です。私も黙々と作業することが多いのですが、それがつらいと思っているかというと、実際には、むしろ楽しいと思ってやっています。こうして本を書いている今も楽しみながらやっているというのが実情です。楽しむことに勝る成功法則はないと思います。

一人でもくもくは必要条件ではないと思いますが、趣味も仕事も楽しくないと続かないですね。 『作曲少女』の名言とも一致するところです。

努力は夢中に勝てない

scrapbox.io

ハイライト | 位置: 3,285 すなわち、お金を使うとは、自分がどの分野を本気で学ぶかを決めることに他なりません。ビジネスを始めれば自然とその分野に関心を抱きます。投資を始めれば必ずそのことを深く知りたいと思うものなのです。お金の使い方とは、すなわち自分の歩む方向性の意思決定であると心得てください。

お金を使う分野、時間を使う分野は、厳選して決めたい。 著者も言う通り、「小さな傷をたくさん作る」ことが重要です。

考えたこと

著者自身の経験に基づいて書いたものとのことで、とても頭に入って来やすい本でした。 やると決めたことについては徹底的に考え抜く、というスタイルが著者の「強さ」の本質のように思います。

育児に関しても多少言及があり、大事なものについては徹底的に考え抜くスタイルをここでも実践しています。

お金は子供。お金は天邪鬼。お金は薬であり毒。

いろいろな事例を出してお金について解説していますが、後書きにあるように、読んだだけでは何も身につかない。自分自身はどうするか、考え抜くことに意味がある、というメッセージです。

本書を読んで、私は中学校卒業のときのことを思い出しました。書道の先生に、座右の銘を書いてもらうことがあったのですが、 その時に選んだ言葉は「挑戦」でした。 そのときは深く考えていませんでしたが、今でこそ自分の思考を象徴する言葉のように思えます。 ただし、「やってみる」で終わってしまうことも多く、やりきる意識が低いことが、自戒ではあります。。。

まとめ

5000兆円ほしい!