木牛流馬が動かない

知っていれば世の中が違ってみえる小さな発見を探しています。といいつつ単に個人メモだったりもします。中の人は、読書・育児・ライフハックが好物の外資系ITメガネ男子です。

帝国主義と科学革命を振り返る / 書評『サピエンス全史』(5/8)

今回は帝国主義と科学革命と移動について。

※このエントリーは、書評『サピエンス全史』シリーズの5回目です。 前回はこちら。 お金の歴史を振り返る (4/8)

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お金の歴史を振り返る / 書評『サピエンス全史』(4/8)

今回は貨幣とお金の歴史について、『サピエンス全史』をベースに考えてみます。

※このエントリーは、書評『サピエンス全史』シリーズの4回目です。 前回はこちら。 農業革命を振り返る (3/8)

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農業革命を振り返る / 書評『サピエンス全史』(3/8)

12,000年前に起きた、狩りから稲作への食料生産革命。 それが農業革命です。

本書『サピエンス全史』でも第2部まるごと使って説明しているほど、現代の我々の生活に影響がありすぎる、超重要イベントです。

※このエントリーは、書評『サピエンス全史』シリーズの3回目です。 前回はこちら。 農業革命を振り返る (3/8)

(ネタバレありです。未読の方はご注意。)

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認知革命を振り返る / 書評『サピエンス全史』(2/8)

70,000年前に起きた、人類史上最大の革命。 それが認知革命です。

それまでは、ホモ・サピエンスもホモ・ネアンデルタールレンシス(ネアンデルタール人)も大差ない初期人類です。 (認知革命の観点では)

まずは認知革命以前を見てみましょう。

※このエントリーは、書評『サピエンス全史』シリーズの2回目です。 前回はこちら。 書評『サピエンス全史』(1/8)

(ネタバレありです。未読の方はご注意。)

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書評『サピエンス全史』(1/8)

概要

イスラエル歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏による、人類の歴史の全てを簡潔にまとめた、世界的ベストセラー。

これが超絶面白かったので、シリーズ化して書評を書いていきたいと思います。

(こちら↓は本書に全く関係ありませんが、BGM代わりにどうぞ)

『サピエンス全史』全体の感想

7万年に及ぶ人類の歴史を、 非常にわかりやすい問題提起とそれに対する仮説、さらにその仮説を裏付ける豊富な事例を提示し、 簡潔にとてもわかりやすく提示しています。

このような場合、得てして専門家の豊富な知識によって、素人が反論しにくい論理になってしまいがちです。 しかし本書では、単純化においても、事例や引用においても、著者はなるべく公正な記述を心がけています。

少なくとも私はそう感じます。 なぜかというと、著者がマクロ視点の歴史学者だから。

ここ数年のトレンドや「いま」偉い教授が正しいと言ったことであっても、万年単位でモノを考える職業にとっては、そんなものがすぐ(場合によっては数百年単位で)移り変わっていくものであることを知っているわけです。

例えば、いまや常識となったiPhoneが世に初めて生まれ落ちたのは2007年ですが、たった10年前です。 10年前には、ほとんどの人がスマホなんて持っていなかったというのも、改めて振り返ればものすごい話です。

では、PCは?
電気・ガス・水道・交通などの生活基盤は? 資本主義は? 民主主義は? 科学技術は? 食物は? そして、我々人類はいつから「こう」だった?

ある意味でかなり即物的に、人類がこれまで辿ってきた道筋を描きます。

私は、著者が宗教や政治的イデオロギーなどセンシティブなテーマも、感情的にならずにあくまで冷静に、ただし他人事ではなく、この時代に生きる当事者として歴史を振り返ることを意識していることに、非常に驚きました。 そして、そのために専門外の知識までかなり詳しく網羅していることにも驚きです。

著者のこのスタンスが、ベストセラーの所以かと思います。

『サピエンス全史』の読み方

本書に限りますが、オススメの読み方をご紹介。

世界地図を一緒に見ましょう。

Google Maps(とWikipedia)で充分です。 どこで何が起きたのか、なんてどうせ覚えられないので(少なくとも私は)、 覚えなくてよいので、とりあえず本書で登場する地名を地図を探しましょう。

もしスマホがなくて、紙の本で持ったら何キロでしょうね。そう思えば、現代はほんとにすごい時代だな。

そしてもう一点。
内容は衝撃的な(これまでの自分の常識が覆されてしまうような)ものが多いので、読者によっては気分を害する記述もあるかもしれません。 ですが、そこで感情的になる前に、まず本書における著者の切り口を知ってほしいのです。
著者は本書で、人類に向けて「これまでの、そしてこれからの人類について議論しようぜ」という最高のステージを作りあげました。
無知による誤解をしたまま議論するのはもったいないです。まずは前提知識を揃え、その上で冷静に議論しましょう、ということです。
もし本書を読んで、カッとなったり、苦しかったり、ある意見に偏ってしまったなら(それはそれで大切にしたい感情や意見だと思いますが)、これまでの自分の常識を冷静に疑ってみることが必要なのかもしれません。

人類とは

本書では、若干特殊な用語の使い方を、しています。それぞれしっかり定義されているので心配はありませんが、象徴的なものを紹介すると、こんな感じ。

タイトル通り、サピエンスに焦点をあてた本書ですが、地球に生きるものとして、サピエンス以外の動物についても対等に扱っています。 もちろん記述量のことではなく、生物としての価値に上下などないということです。人間様がどれだけ偉いのか、本書には本当に考えさせられる記述が頻発します。

書評シリーズ構成

書評というか、ほぼ個人的な読書メモになりますが、何回かに分けて書いていきたいと思います。 (おそらく)本書の章構成にある程度沿っていく形になると思います。

『サピエンス全史』目次

  • 第1部 認知革命
    • 唯一生き延びた人類種
    • 虚構が協力を可能にした
    • 狩猟採集民の豊かな暮らし
    • 史上最も危険な種
  • 第2部 農業革命
    • 農耕がもたらした繁栄と悲劇
    • 神話による社会の拡大
    • 書記体系の発明
    • 想像上のヒエラルキーと差別
  • 第3部 人類の統一
    • 統一へ向かう世界
    • 最強の征服者、貨幣
    • グローバル化を進める帝国のビジョン
    • 宗教という超人間的秩序
    • 歴史の必然と謎めいた選択
  • 第4部 科学革命
    • 無知の発見と近代科学の成立
    • 科学と帝国の融合
    • 拡大するパイという資本主義のマジック
    • 産業の推進力
    • 国家と市場経済がもたらした世界平和
    • 文明は人間を幸福にしたのか
    • ホモ・サピエンスの時代へ

読書リスト 2017春版

夜型人間のための知的生産術 / 齋藤孝

★★★☆☆

仕事と育児と自活を鼎立させるためにも、自分の時間をひねりだす必要があります。

たまに早起きして勉強などするのですが、やはり朝は苦手。 起きるのもそうですが、子供が起きる前に朝食を用意しないといけないので、 終わりの時間を気にしてしまって、作業内容に没頭しにくいのもあります。

というわけで、夜型人間のための言い訳の本。 やはり没頭できる、というのは重要な気がします。

夜なら酒も飲めるしね!

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Markdownのすすめ

最近は、仕事も趣味もこのブログも、すべてMarkdownで文章を書いてます。
今更感もありますが、簡単にまとめておきます。

Markdown記法とは?

文章の見た目を簡単にキレイにするための書き方のルールです。 HTMLを記述するための軽量マークアップ言語、というらしいです。 テキストに簡単な記号をつけるだけで、見出しや文字強調、表(テーブル)などを含んだ、見栄えの良いテキストを作ることができます。 普通のテキストエディターで見ると当然そのままですが、 Markdownに対応したエディターで見ると、自動的に整形してくれるようになります。

例は、こちら等を参照ください。 www.markdown.jp

Markdownには、HTMLのように小難しい構造やタグはなく(使えますが)、 覚えやすい記号をテキストに付けるだけで見た目を整形してくれるので、非常に使いやすいです。

MarkdownがHMTLと比べて最も優れているのは、まさにこの点です。

ソースとなるテキストをほぼ汚さないため、ソースのままでも簡単に読み書きができる、ということ。 テキストとして読むときも、邪魔にならないし、記号は覚えやすいから書くときも、簡単。

これは生産性の観点からも、ポイント高いです。

Markdown開発者について

余談ですが、このエントリーを書くときに調べてて知ったこと。 このMarkdown言語は、生産性といえば知らない人はいない、かのアーロン・シュワルツ が開発に携わったとのこと。 道理で使いやすいわけです。

我々が電子メールで画像を送ることができるのも、RSSフィードでブログの更新が追えるのも、彼の功績。 他にもいろいろな活動をしていた方なので、調べてみるとなかなかおもしろいと思います。

エディターが大事

さてそんなMarkdownですが、前述のような見栄えのよい表示を得るためには、Markdown専用のエディターが必要です。 本当に様々なエディターアプリがあるのですが、私が試したものをいくつか紹介します。

個人的には、シンタックス・ハイライトを重視してます。 ソースコードを言語ごとのキーワード等で色付けしてくれる機能のことです。

Marxico

marxi.co

Markdownはこれ一択。と言いたいくらい使いやすいです。 使い方はググってください。

見た目がキレイなので、捗っている気分になります。

シーケンス図やフローチャートも書けるのはスゴイ。 qiita.com

しかし残念ながら、手放しでオススメしきれない注意点が3つ。多い。

1つは、Evernoteとの連携。
Evernoteアカウントでログインすると、Marxicoで作成した文書は、Evernoteのノートとして自動的に同期してくれるんですが、 Evernoteから見えるのは整形済の文書のみです。 つまり、Evernoteから文書を閲覧することはできますが、Markdownとして編集することができないのです。
しかし、これは決してマイナスではないと思います。 なぜなら、Evernoteは作業場ではなく、アーカイブのための場所だからです。

2つ目は、課金。
無料利用期間は数日で終わるため、一部機能に使用制限がかかります。課金は必ずしも必要なく、そのままでも使えるには使えるのですが、上記のEvernoteへの共有ができなくなるのです。 Evernoteが課金ユーザー(プレミアムorプラス)であっても、関係ないようです。まぁ当然っちゃ当然。 費用は、年間4,000円程度。手が届く微妙なラインが憎たらしい。

とはいえ、課金しなくても、Evernote連携さえしなくても、ファイルとして保存することはできます(.md/.html/.pdfに対応)。 しかし、なんとも不便なことに、Marxicoでそのファイルを開くことができないんです。これが3つ目の注意点。

この3点のために、まだ課金しないで、だましだまし使ってます。
でも、「書く」ことに限れば、Marxicoが一番書きやすいんだよなぁ…

Notepad++

一応ほかのエディターも紹介しておきます。 Notepad++は、汎用・万能のテキストエディター。弊社のPCのデフォルトエディターです。 専用プラグインを入れれば、Markdownシンタックスハイライトやプレビューもできます。

qiita.com

使い勝手は悪くないんですが、1つ問題があります。 Notepad++のアップデートが走ると(割とある)、プラグインが無効化されてしまうんです。 その度にプラグインの入れ直しが必要になります。

私はこれが面倒なので、Notepad++でMarkdownを書くのは断念しました。

Visual Studio Code

microsoft製の、ソースコード記述用のエディターです。 使っていくと意外と便利です。 ソースコードだけでなく、VS CodeでMarkdownも書いちゃえばいいんじゃないでしょうか。

ただし、インストール直後は、何をどうすれば良いのかイマイチわかりにくい。 なぜかというと、最初はほぼ何の機能も入っていないから。 スマホと同じように、必要に応じて機能(プラグイン)を入れていく、という使い方になります。

どのプラグインを使えばよいか最初はわからないので、まずはダウンロード数の多いものを試してみましょう。 もし使いにくければ次を試す、といった感じで、自分にあったものを探していきましょう。

個人的には、最近はPythonを書くことが多いのですが、VS codeなら記述も実行もできるのがウレシイ。 Markdownでの文書作成もPythonプログラミングも同じアプリでできる(しかも動作が軽い)というのは、重宝します。 仕事ではVS codeを使うことが多いですね。

VS codeは便利なのは間違いないですし、ツールは自分でカスタマイズしてなんぼとはいえ、 ITに詳しくないと自覚のある人には、若干ハードルが高いかもしれません。 (だから今回もあえて詳しい説明を省きました)

まとめ

この他にも、atomやらなにやらメジャーなものはだいたい試しましたが、ネットの評判の割に、どうにもパッとしませんね。

そもそもMarkdown自体がキッチリ固まった仕様ではないために、エディター(によって使える機能)にも一長一短があるようです。

となると、個人個人が自分に合ったエディターを選ぶことが重要かと思います。 若干面倒ではありますが、これが面白いところでもあります。

私個人としては、Markdownを「書く」だけなら、やっぱりMarxicoを選びます。 無料期間だけでも試す価値はあります。

しかし上にも書きましたが、やはり保存・共有がネック。 いまはOneDriveに.mdファイルで保存してますが、もう少し工夫が必要かな。 なにか良い方法があればお知らせください。

参考

nelog.jp

github.com