木牛流馬が動かない

知っていれば世の中が違ってみえる小さな発見を探しています。といいつつ単に個人メモだったりもします。中の人は、読書・育児・ライフハックが好物の外資系ITメガネ男子です。

認知革命を振り返る / 書評『サピエンス全史』2


(↑本書に一切関係ありませんが、BGM代わりにどうぞ)

70,000年前に起きた、人類史上最大の革命。 それが認知革命です。

それまでは、ホモ・サピエンスもホモ・ネアンデルタールレンシス(ネアンデルタール人)も大差ない初期人類です。 (認知革命の観点では)

まずは認知革命以前を見てみましょう。

(ネタバレありです。未読の方はご注意。)

認知革命以前の人類

人類の神経ネットワークは二〇〇万年以上にわたって成長に成長を重ねたが、燧石のナイフと尖った棒以外に見るべき成果をほとんど残さなかった。それでは、その二〇〇万年もの年月に、いったい何が人類の巨大な脳の進化を推し進めたのか? - 『サピエンス全史』

この頃の進化のスピードは(現代に比べると)とても緩やか。 なぜなら、DNAの進化のスピードと同じだったから。
自らの生活をそのまま続けるのみで、「より良くしよう」という考えがありませんでした。 「人間」ではなく、まだ動物と同じですね。

ざっと年表で並べるとこんな感じ。 私は火の使用開始が重要なのかと考えていたのですが、これを見てわかるように、認知革命と火の使用開始は直接関係しないことがわかります。

  • 700万年前 : サヘラントロプス・チャデンシス … アフリカ中央部。直立二足歩行。チンパンジーと共通の祖先から枝分かれ。
  • 400万年前 : アウストラロピテクス・アナメンシス … ケニア北部
  • 180万年前 : ホモ・エレクトス … 脳の大型化が始まる。石器を使い始める。アシュール文化。アフリカからヨーロッパ・アジアへ移住開始。
  • 150万年前 : アウストラロピテクス・プロメテウス … 最初の火の使用
  • 20-3万年前 : ホモ・ネアンデルタールレンシス … ヨーロッパ・中東。「人類進化の時間軸でも生存地域としても、私たちに一番近い隣人」 。明らかに火を利用した証拠はネアンデルタール人から。暖のため、調理用、獣から防御用かは不明。肉食率80%
    引用『火の神話学』大塚信一
    改編「木牛流馬が動かない」

さて、ホモ・サピエンスネアンデルタール人ホモ・エレクトスが交雑したか、交代したか、という議論は専門家の間で未だに続いています。 少なくとも、彼らは同時期に暮らしていて、一部は交雑し、一部は交戦したと言われています。

だが、ネアンデルタール人とデニソワ人をはじめ、他の人類種はサピエンスと一体化しなかったのなら、なぜ消えてしまったのか? - 『サピエンス全史』

ホモ・ネアンデルタールレンシスは、2.8万年前に西ヨーロッパで絶滅したと言われていますが、何があったのかは未解決とされています。 余談ですが、最近こんなニュースもありました。これは交雑した例ですね。

こうして人類史を追うと、なぜか現代にはホモ・サピエンスしか生き残っていないこと(の不自然さ)に気づきます。 しかし、これらの謎も認知革命の観点で読み解けば、一つの解は見えてきます。

認知革命から歴史が始まった

認知革命について、実は本書にははっきりとした定義は、書かれていません。

書かれているのは、この頃の数々の発明や大陸間移動などを挙げて、

ほとんどの研究者は、これらの前例のない偉業は、サピエンスの認知的能力に起こった革命の産物だと考えている。 - 『サピエンス全史』

と、

このように七万年前から三万年前にかけて見られた、新しい思考と意思疎通の方法の登場のことを、「認知革命」という。 - *『サピエンス全史』 *

ということだけ。 これによってサピエンスができるようになった能力や起こった影響については詳しく書かれていますが(これも認知革命の重要な要素ではありますが)、肝心の認知革命が一体なぜ起きたのか、がすっぽり抜け落ちています。 というか、まだ判明していないのでしょうね。

それでは、認知革命によってサピエンスが得た能力とは何なのか?

これがとんでもない史上最凶のスキルになります。 1京2858兆0519億6763万3865個のスキルも敵じゃありません。 いや待てよ、過負荷(マイナス)の大嘘憑き(オールフィクション)はある意味で同義かもしれない。 すみません、脱線しました。

それは敵やライオンが近づいていることを仲間に知らせる、というような直接的なものではありません。 それなら他の動物も(サピエンスより上手く)やってます。

私達の言語が持つ真に比類ない特徴は、人間やライオンについての情報を伝達する能力ではない。むしろそれは、まったく存在しないものについての情報を伝達する能力だ。見たことも、触れたことも、匂いを嗅いだこともない、ありとあらゆる種類の存在について話す能力があるのは、私たちの知るかぎりではサピエンスだけだ。
(中略)
虚構、すなわち架空の事物について語るこの能力こそが、サピエンスの言語の特徴として異彩を放っている。 - 『サピエンス全史』

著者は、政治・国家・経済・宗教・芸術といったありとあらゆる人間の活動は、虚構である、と断言します。

いきなりそんなこと言われてもピンと来ないかもしれませんが、心配ご無用。 著者が、それを懇切丁寧に説明するため(だけ)に、豊富な事例と膨大な紙幅を割いて執筆されたのが、本書『サピエンス全史』なのです。 本書では、経済や宗教などさまざまなテーマで人類史が語られますが、全てにおいて一貫したテーマがこの「虚構」。 ここさえ理解すれば、『サピエンス全史』を読むのを苦にはならないと思います。 ページ数に怯むなかれ。全人類必読の書ですよ。

文化の形成

さて、認知革命により虚構が編み出され、他人と虚構を共有することにより、組織的な協力が可能になりました。

だが虚構のおかげで、私たちはたんに物事を想像するだけではなく、集団でそうできるようになった。(中略) 大勢で柔軟に協力するという空前の能力をサピエンスに与える。 - 『サピエンス全史』

さて、協力を行うには、お互いを信頼する必要があります。 交易なんかも協力の一例。 その基盤として、集団で共有されている虚構が「同じ方向を向いている」ことが必要条件となります。

原始的には、その方向を示すものの一つが宗教でした。 詳細は譲りますが、この協力により、1集団が最大150人程度まで拡大したと言われます。 当時は、特に子供の死亡率が高いことや、飢餓に襲われることが多いことから、これらの生命の危機と精神的不安定から逃れるためにも、宗教は役立ったと思われます。

そして、組織ができれば、文化が生まれます。

サピエンスが発明した想像上の現実の計り知れない多様性と、そこから生じた行動パターンの多様性はともに、私たちが「文化」と呼ぶものの主要な構成要素だ。 いったん登場した文化は、けっして変化と発展をやめなかった。そして、こうした止めようのない変化のことを、私たちは「歴史」と呼ぶ。 - 『サピエンス全史』

文化と言っても、文字や芸術など高度なものはまだなく、集団内での共通ルールくらいのものでしょう。

赤信号をみて「止まれ」と思うのは現代人だけ。(なぜなら道路交通法という共通ルールを知っているから) - 苫米地英人

しかし、ルールは権力を生みます。 ルールを決める人とルールに従う人に分かれるからです。 その権力の大きさは、ルールを決める人が、どれだけ強固な虚構(≒理屈≒神話)をバックグラウンドにするかによって変わります。 これをベースにした支配者たちは、武力や財力を使って権力を増大していきます。 このあたりは次章以降で。

ここで最初の疑問に戻ると、「なぜサピエンス以外の人類が絶滅したのか?」に対する答えは、「虚構を持っていなかったから」となります。 集団で協力することを覚え、社会的、文化的な力を身につけたサピエンスに、虚構を持たない他の人種が敵うわけがありません。 これが本書のいうところの、他人種が絶滅していった理由です。 そして虚構という最強のスキルを身につけたサピエンスが生き残り、地球上の覇者になっていくのです。 これは、とんでもないスゴい話だと思います。

人間の心には愛がない?

したがって、認知革命は歴史が生物学から独立を宣言した時点だ。認知革命までは、すべての人類種の行為は、生物学(あるいは、もしお望みなら先史学と呼んでもいい)の領域に属していた。 - 『サピエンス全史』

認知革命によって、サピエンスは「人間」になりました。 私は、この認知の獲得がキリスト教の原罪(愛の喪失)に相当するのでは?と考えます。

d.hatena.ne.jp

上のリンクによれば、「思った通りにしたい」というのが原罪ですが、そもそも動物は「思わない」。 動物は、目の前の出来事に対してどうにか対処しますが、現実を「思った通りに」変えたいなどは思いません。

虚構をもってしまったサピエンスは、目の前の現実とは別のものを見ていることになります。
「愛とは、見ること」とはどこで読んだか忘れましたが、虚構から考えても矛盾しないように思えます。

必要以上の狩りや蓄えをするのは、その場にない富や危機を見ているから。 それでも人も動物なので、自分や身近な人々の維持のほうが重要です。

人間は、個体では非常に力が弱いです。 私の妄想では、おそらくこの弱い力が、ゆえに、不安や将来の危険を察知する必要を(他の動物や人種よりも強く)感じ、虚構を生み出したのかもしれません。 現代でも、不安や恐怖は人類の最大の敵とはよく言われることです。

すると、他の動物がどれだけ絶滅しようが、人類はどんどん開拓を進めていく道を選ぶことになります。

さて、人の手が入っていないところは、人にとって不安が残ることになります。 すべてを人の手で埋め尽くさないと、安心して夜も寝られない。

10年もすれば「無人島」は、おとぎ話にしか出てこなくなるでしょう。 - 『Future Report Vol.294』高城剛

対象は、土地だけではありません。 未知は不安を生み、不安は恐怖を生みます。 未知とは、究極的には、種が絶滅させられる可能性を残すという意味です。 ざっと振り返るだけでも史上最も凶悪な種であるサピエンスが、そのような未知を残すことを許容するとは考えにくい。

まずは直接的に牙を剥く肉食動物を狩り、その次は、危機になりうる大型動物を殲滅または家畜化していきます。 そして地球上に人類に敵がいなくなると、その次にふと隣人が目に入ってきます。 この論理は、最終的に以下の質問にいきつく可能性を秘めています。

もしホモ・サピエンスを駆逐する(より優秀な)新種の人類が現れたら、それが成長する前にあらかじめ殺してしまうのは、犯罪か? - 『スパイラル』城平京

これはフィクションですが、本書を読むと「ありえない」と安易に切り捨てることもできないのが怖いところ。 作家の仕事の1つは、未来を描くことですから、可能性の一つとしてはありうるわけです。

だからこそ、人は虚構で理想を語ることを求めるのかもしれません。 そして、愛する人に対しては「ちゃんと見る」のです。

虚構を通して現実を見る

認知革命の本質は、人間が嘘をつけるようになったことにあります。

隠し事やフィクション、物語も嘘に含まれます。 つまり、良くも悪くも、現実に存在しない現象について言葉にする能力を身につけた、ということです。

言葉とは、音声と意味をつなげたもの。 文字を含めるなら、さらに記号をつなげることになります。

音声と記号と意味をつなげる。 - 人工知能は人間を超えるか』松尾豊

サピエンスをサピエンスたらしめる虚構。

私は、その最たるものが、現代のインターネットだと考えます。
現実空間は指くらいしか動かないのに、世界を動かす影響力を持っていて、実際に世界を動かしています。 2014年に起きた「アラブの春」しかり、日常生活のSNSマーケティングや「炎上」しかり。 この観点だけでも、IT革命の重要さが垣間見えます。
今後テクノロジーの発達により、もし指すら動かす必要がなくなれば、完全な虚構世界がサピエンスの前に現れるのかもしれません。

ルサンチマン 全4巻 完結セット (ビッグコミックス)

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しかし、我々の身体は現実世界に生きています。 この矛盾により、人は苦しむことになります。 この苦しみへの対応を人類は様々に編み出してきたわけですが、それは次回以降に。

今回はここまで。 立川談志師匠(落語家)と菊田裕樹氏(ゲーム音楽作曲家)の名言を勝手に拝借して締めましょう。

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書評『サピエンス全史』1

概要

イスラエル歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏による、人類の歴史の全てを簡潔にまとめた、世界的ベストセラー。

これが超絶面白かったので、シリーズ化して書評を書いていきたいと思います。

(こちら↓は本書に全く関係ありませんが、BGM代わりにどうぞ)

『サピエンス全史』書評

7万年に及ぶ人類の歴史を、 非常にわかりやすい問題提起とそれに対する仮説、さらにその仮説を裏付ける豊富な事例を提示し、 簡潔にとてもわかりやすく提示しています。

このような場合、得てして専門家の豊富な知識によって、素人が反論しにくい論理になってしまいがちです。 しかし本書では、単純化においても、事例や引用においても、著者はなるべく公正な記述を心がけています。

少なくとも私はそう感じます。 なぜかというと、著者がマクロ視点の歴史学者だから。

ここ数年のトレンドや「いま」偉い教授が正しいと言ったことであっても、万年単位でモノを考える職業にとっては、そんなものがすぐ(場合によっては数百年単位で)移り変わっていくものであることを知っているわけです。

例えば、いまや常識となったiPhoneが世に初めて生まれ落ちたのは2007年ですが、たった10年前です。 10年前には、ほとんどの人がスマホなんて持っていなかったというのも、改めて振り返ればものすごい話です。

では、PCは?
電気・ガス・水道・交通などの生活基盤は? 資本主義は? 民主主義は? 科学技術は? 食物は? そして、我々人類はいつから「こう」だった?

ある意味でかなり即物的に、人類がこれまで辿ってきた道筋を描きます。

私は、著者が宗教や政治的イデオロギーなどセンシティブなテーマも、感情的にならずにあくまで冷静に、ただし他人事ではなく、この時代に生きる当事者として歴史を振り返ることを意識していることに、非常に驚きました。 そして、そのために専門外の知識までかなり詳しく網羅していることにも驚きです。

著者のこのスタンスが、ベストセラーの所以かと思います。

『サピエンス全史』の読み方

本書に限りますが、オススメの読み方をご紹介。

世界地図を一緒に見ましょう。

Google Maps(とWikipedia)で充分です。 どこで何が起きたのか、なんてどうせ覚えられないので(少なくとも私は)、 覚えなくてよいので、とりあえず本書で登場する地名を地図を探しましょう。

もしスマホがなくて、紙の本で持ったら何キロでしょうね。そう思えば、現代はほんとにすごい時代だな。

そしてもう一点。
内容は衝撃的な(これまでの自分の常識が覆されてしまうような)ものが多いので、読者によっては気分を害する記述もあるかもしれません。 ですが、そこで感情的になる前に、まず本書における著者の切り口を知ってほしいのです。
著者は本書で、人類に向けて「これまでの、そしてこれからの人類について議論しようぜ」という最高のステージを作りあげました。
無知による誤解をしたまま議論するのはもったいないです。まずは前提知識を揃え、その上で冷静に議論しましょう、ということです。
もし本書を読んで、カッとなったり、苦しかったり、ある意見に偏ってしまったなら(それはそれで大切にしたい感情や意見だと思いますが)、これまでの自分の常識を冷静に疑ってみることが必要なのかもしれません。

人類とは

本書では、若干特殊な用語の使い方を、しています。それぞれしっかり定義されているので心配はありませんが、象徴的なものを紹介すると、こんな感じ。

タイトル通り、サピエンスに焦点をあてた本書ですが、地球に生きるものとして、サピエンス以外の動物についても対等に扱っています。 もちろん記述量のことではなく、生物としての価値に上下などないということです。人間様がどれだけ偉いのか、本書には本当に考えさせられる記述が頻発します。

書評シリーズ構成

書評というか、ほぼ個人的な読書メモになりますが、何回かに分けて書いていきたいと思います。 (おそらく)本書の章構成にある程度沿っていく形になると思います。

『サピエンス全史』目次

  • 第1部 認知革命
    • 唯一生き延びた人類種
    • 虚構が協力を可能にした
    • 狩猟採集民の豊かな暮らし
    • 史上最も危険な種
  • 第2部 農業革命
    • 農耕がもたらした繁栄と悲劇
    • 神話による社会の拡大
    • 書記体系の発明
    • 想像上のヒエラルキーと差別
  • 第3部 人類の統一
    • 統一へ向かう世界
    • 最強の征服者、貨幣
    • グローバル化を進める帝国のビジョン
    • 宗教という超人間的秩序
    • 歴史の必然と謎めいた選択
  • 第4部 科学革命
    • 無知の発見と近代科学の成立
    • 科学と帝国の融合
    • 拡大するパイという資本主義のマジック
    • 産業の推進力
    • 国家と市場経済がもたらした世界平和
    • 文明は人間を幸福にしたのか
    • ホモ・サピエンスの時代へ

読書リスト 2017春版

夜型人間のための知的生産術 / 齋藤孝

★★★☆☆

仕事と育児と自活を鼎立させるためにも、自分の時間をひねりだす必要があります。

たまに早起きして勉強などするのですが、やはり朝は苦手。 起きるのもそうですが、子供が起きる前に朝食を用意しないといけないので、 終わりの時間を気にしてしまって、作業内容に没頭しにくいのもあります。

というわけで、夜型人間のための言い訳の本。 やはり没頭できる、というのは重要な気がします。

夜なら酒も飲めるしね!

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Markdownのすすめ

最近は、仕事も趣味もこのブログも、すべてMarkdownで文章を書いてます。
今更感もありますが、簡単にまとめておきます。

Markdown記法とは?

文章の見た目を簡単にキレイにするための書き方のルールです。 HTMLを記述するための軽量マークアップ言語、というらしいです。 テキストに簡単な記号をつけるだけで、見出しや文字強調、表(テーブル)などを含んだ、見栄えの良いテキストを作ることができます。 普通のテキストエディターで見ると当然そのままですが、 Markdownに対応したエディターで見ると、自動的に整形してくれるようになります。

例は、こちら等を参照ください。 www.markdown.jp

Markdownには、HTMLのように小難しい構造やタグはなく(使えますが)、 覚えやすい記号をテキストに付けるだけで見た目を整形してくれるので、非常に使いやすいです。

MarkdownがHMTLと比べて最も優れているのは、まさにこの点です。

ソースとなるテキストをほぼ汚さないため、ソースのままでも簡単に読み書きができる、ということ。 テキストとして読むときも、邪魔にならないし、記号は覚えやすいから書くときも、簡単。

これは生産性の観点からも、ポイント高いです。

Markdown開発者について

余談ですが、このエントリーを書くときに調べてて知ったこと。 このMarkdown言語は、生産性といえば知らない人はいない、かのアーロン・シュワルツ が開発に携わったとのこと。 道理で使いやすいわけです。

我々が電子メールで画像を送ることができるのも、RSSフィードでブログの更新が追えるのも、彼の功績。 他にもいろいろな活動をしていた方なので、調べてみるとなかなかおもしろいと思います。

エディターが大事

さてそんなMarkdownですが、前述のような見栄えのよい表示を得るためには、Markdown専用のエディターが必要です。 本当に様々なエディターアプリがあるのですが、私が試したものをいくつか紹介します。

個人的には、シンタックス・ハイライトを重視してます。 ソースコードを言語ごとのキーワード等で色付けしてくれる機能のことです。

Marxico

marxi.co

Markdownはこれ一択。と言いたいくらい使いやすいです。 使い方はググってください。

見た目がキレイなので、捗っている気分になります。

シーケンス図やフローチャートも書けるのはスゴイ。 qiita.com

しかし残念ながら、手放しでオススメしきれない注意点が3つ。多い。

1つは、Evernoteとの連携。
Evernoteアカウントでログインすると、Marxicoで作成した文書は、Evernoteのノートとして自動的に同期してくれるんですが、 Evernoteから見えるのは整形済の文書のみです。 つまり、Evernoteから文書を閲覧することはできますが、Markdownとして編集することができないのです。
しかし、これは決してマイナスではないと思います。 なぜなら、Evernoteは作業場ではなく、アーカイブのための場所だからです。

2つ目は、課金。
無料利用期間は数日で終わるため、一部機能に使用制限がかかります。課金は必ずしも必要なく、そのままでも使えるには使えるのですが、上記のEvernoteへの共有ができなくなるのです。 Evernoteが課金ユーザー(プレミアムorプラス)であっても、関係ないようです。まぁ当然っちゃ当然。 費用は、年間4,000円程度。手が届く微妙なラインが憎たらしい。

とはいえ、課金しなくても、Evernote連携さえしなくても、ファイルとして保存することはできます(.md/.html/.pdfに対応)。 しかし、なんとも不便なことに、Marxicoでそのファイルを開くことができないんです。これが3つ目の注意点。

この3点のために、まだ課金しないで、だましだまし使ってます。
でも、「書く」ことに限れば、Marxicoが一番書きやすいんだよなぁ…

Notepad++

一応ほかのエディターも紹介しておきます。 Notepad++は、汎用・万能のテキストエディター。弊社のPCのデフォルトエディターです。 専用プラグインを入れれば、Markdownシンタックスハイライトやプレビューもできます。

qiita.com

使い勝手は悪くないんですが、1つ問題があります。 Notepad++のアップデートが走ると(割とある)、プラグインが無効化されてしまうんです。 その度にプラグインの入れ直しが必要になります。

私はこれが面倒なので、Notepad++でMarkdownを書くのは断念しました。

Visual Studio Code

microsoft製の、ソースコード記述用のエディターです。 使っていくと意外と便利です。 ソースコードだけでなく、VS CodeでMarkdownも書いちゃえばいいんじゃないでしょうか。

ただし、インストール直後は、何をどうすれば良いのかイマイチわかりにくい。 なぜかというと、最初はほぼ何の機能も入っていないから。 スマホと同じように、必要に応じて機能(プラグイン)を入れていく、という使い方になります。

どのプラグインを使えばよいか最初はわからないので、まずはダウンロード数の多いものを試してみましょう。 もし使いにくければ次を試す、といった感じで、自分にあったものを探していきましょう。

個人的には、最近はPythonを書くことが多いのですが、VS codeなら記述も実行もできるのがウレシイ。 Markdownでの文書作成もPythonプログラミングも同じアプリでできる(しかも動作が軽い)というのは、重宝します。 仕事ではVS codeを使うことが多いですね。

VS codeは便利なのは間違いないですし、ツールは自分でカスタマイズしてなんぼとはいえ、 ITに詳しくないと自覚のある人には、若干ハードルが高いかもしれません。 (だから今回もあえて詳しい説明を省きました)

まとめ

この他にも、atomやらなにやらメジャーなものはだいたい試しましたが、ネットの評判の割に、どうにもパッとしませんね。

そもそもMarkdown自体がキッチリ固まった仕様ではないために、エディター(によって使える機能)にも一長一短があるようです。

となると、個人個人が自分に合ったエディターを選ぶことが重要かと思います。 若干面倒ではありますが、これが面白いところでもあります。

私個人としては、Markdownを「書く」だけなら、やっぱりMarxicoを選びます。 無料期間だけでも試す価値はあります。

しかし上にも書きましたが、やはり保存・共有がネック。 いまはOneDriveに.mdファイルで保存してますが、もう少し工夫が必要かな。 なにか良い方法があればお知らせください。

参考

nelog.jp

github.com

育児記録#5 おでかけ編

最近暖かくなってきて、ちょうどGW直前でもあるので、今回はお出かけ編です。 ぜひお試しを。

ちょっと外出編

ショッピングモールなんかのフードコートや広めの公園などで食事をとるケースです。

うちの子は現在4歳と2歳なので、粉ミルクはありません。

食器

事前準備として、以下のモノを1つのバッグに入れておきます。

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書評『生産性』

仕事とプライベートが地味に忙しかったので放置してました。ブログのモチベーションが(早くも)下がっていたため。ぼちぼち再開します。

さて今回は『生産性』をきっかけに、日本の労働環境と日本式システムについて考えてみたいと思います。 著者は、マッキンゼー日本法人で採用・人材育成を長年担当してきた凄腕マネージャー。

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

今回は新しい試みとして、Twitter多めです。

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読書リスト 2017冬版

しばらく更新してませんでしたが、集中して本を読みたい時期でした。

虚構推理(5)

原作 城平京 作画 片瀬茶柴

★★★★☆

ついにクライマックスの始まり。様々な条件が絡み合う困難極まる課題に対して、主人公が解決を提示します。 その数なんと4つ。

なんといっても一番厳しい条件が、インターネット越しの不特定多数の「期待」に沿った内容でなければならないこと。それは必ずしも真実である必要はなく、「それっぽく」て「おもしろければ」勝ち。いかにも現代的な、曖昧なものです。

これを制御するなんて無理と思いますが、できるんです。まぁチート的「必殺」技なのが若干残念ですが、これは仕方ないか。

本巻では2つ目の解決までが提示されます。3つ目からは次巻。追いつくなら今ですよ。

amzn.to

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