書評『外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣』
- 作者: 竹下雄真
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/05/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
★★★★☆
自分は(エリートかどうかはともかく)外資系会社員の端くれではありますが、不覚にもヨガは始めていなかったので、入門書を読んでみました。
ヨガのイメージ
日本人男性(特に30~40歳台)がもつヨガのイメージって「女性がやるもの」とか「カラダが固いから自分には無理」とかあると思いますが「なんか怪しい」というのも結構上位に来るのでは?と思います。
しかし、ヨガといえば彼を外しては語れません。
そう、ダルシムです。
あいつが日本男子のヨガのイメージを決定づけたのは間違いありません 。だって、ヨガと聞いて思いつくのは、ヨガフレイムかヨガファイヤーくらい。小学生当時ならともかく、今そのようなマネしたくないですし。
妻がヨガをやりたいと言うたびに、ダルシムが「ヨガッ!ヨガッ!」といいながらヘッドロックして頭をぶん殴り続ける絵が浮かんでしまう
— からあげ (@karaage0703) 2017年2月13日
ある意味、ヨガが広まらずに現代日本人が疲弊してしまっているのは、ダルシムの責任とも言えましょう。
これはいけません。ダルシムの悪の手から日本を救うため、何とかしなければ!
吹奏楽ノススメ
ここで突然ですが、たのしくない吹奏楽の時間です。
(前提として、私は7年ほどの吹奏楽経験者で、吹奏楽大好きマンです)
吹奏楽に使う管楽器(トランペットとかクラリネットとか)は、言うまでもなく楽器に息を吹くことで音を出しますが、 良い音を安定して鳴らすためには、一定量の息を継続して楽器に吹き入れ続けることが必要になります。
ところが、例に漏れず言うは易し行うは難し。自分では一定のつもりでも、自分が発する音を聞いてみると、まったく一定になっていないんです。これを録音なんてしようものなら軽く絶望できます。 でも重要。指でキーを押さえて音を変えるなんてのは、言ってみれば飾りです。
そのための練習法として、ロングトーンというものがあります。 これは1つの音を「ぷーーーーーーー」とひたすら吹き続けるだけ、という退屈極まりない練習です。たいてい1音を8拍とか16拍とか吹いたら次の音に移りますが、延々とこれをやり続けます。ガチでやるなら、1時間かかります。
たとえば、
- テンポ: 60 bps(1秒に1拍)
- 長さ: 16拍吹いて、4拍休む
- 音高: 15音(↑ドレミファソラシド↓シラソファミレド)で1セット
- 音階: 最初の音は半音階なら12個、つまり12セット
という前提とすると、
(16+4)拍 × 15音 × 12セット = 3,600 秒 = 60分
もう1日の練習の大半が終わりそうな感じですが、これはまだ準備運動レベル。吹奏楽部が体育会系文化部と呼ばれる所以(の1つ)です。 しかし、継続的なロングトーンの効果は絶大で、肺活量の増強、音質の向上、精神の安定と良いことずくめ。これをやることで良い音楽につながると信じて、プロアマ問わず演奏家たちは日々努力しているわけです。 最初は雑念だらけですが、毎日毎日やっていると、次第にいい音を求めて無心になっていきます。というか、なるしかない。
ほら、つまらない(笑)
さて、猛烈な脱線でしたが、これがいったい何なのかというと、やっていることがヨガとほぼ同じなのでは?ってことです。
ひたすらいい音だけを求めて(→一種の瞑想)、ロングトーン(→呼吸)しつづける。
つまり、ヨガの3要素のうち瞑想と呼吸をほぼ同時に実践できるのが、吹奏楽のロングトーン練習なのです。
あと残り1つはストレッチ。これは一番とっつきやすいので、別途やればいいんじゃないでしょうか 。
個人的には、3要素のうち一番大切なのは呼吸だと考えているので、音楽を通してそれが鍛えられる吹奏楽は、ヨガ単体が敷居の高い人にも一定の効果があると思います。吹奏楽のほうが敷居が高いという異論は認めません。
ちなみに、今回は全く吹奏楽の(普通の)魅力は伝えませんでしたが、純粋に吹奏楽は楽しいので、オススメです。
やっと書評
本書の著者が主催するスポーツジムは、甲子園投手やJリーグチームをサポートをするなど、一流アスリートの身体作りをフィジカル・メンタルの両面で支えているとのこと。スポーツ自体ほぼ興味ないのでよく知りませんが、そんな職業もあるんですね。
今のところ、このようなガチな価格のところに用はないのですが、日々の運動不足が気になり始めているのも事実。
体質的に代謝が悪すぎる妻が体調を崩した時期があり、その対策になればと思い、本書を勧めました。 ちょうどいい機会なので私も、3日に1回くらいのペースで、朝すこし早起きしてヨガをやってます。
ヨガをやった後の変化としては、私の場合は、体調はあまり変わらないのに(もともと悪くないけど)、アタマがすっきりしたことですね。この後に仕事にいくと、けっこう気分良いです。 昔から自己流で瞑想はやっていたのですが、(うまくやれば)ヨガと組み合わせるほうが効果がありそう。
まだ軌道に乗ったとは言い難いですが、ダルシム目指してもう少し続けたいと思います。